野菜のカラーシール
私どもの直売店「にぎやかな春」は、添加物のない「本物」の商品を置いていることで既に有名ですが、このほど野菜・果物の表示を一新いたしました。
並んだ野菜たちの「履歴」が、ひと目でわかるように「カラーシール」を貼ることにしたのです。 農薬を使った場合、1回の使用につき「赤」のシールをひとつ貼ります。2回の場合は、赤のシールが二つ並んで貼られます。
「黄色」のシールは化学肥料を使っていることを表します。
「青」のシールは除草剤です。
「白」のシールは堆肥や有機肥料の使用を表します。
そして「緑」のシールは、農薬も化学肥料も使ってない証拠です。
したがって「緑」と「白」のシールを貼った野菜たちが、やはりいちばんのおすすめ品ということになりますね。
この方法は今のところ、いちばん優れた「履歴の標示」ではないかと考えています。9年前、開店のときから考えていた方法ですが、ここに来てようやくその時期が到来したのでしょう。県の改良普及センターなどのご協力で、やっと実現の運びとなりました。バンザイ!
なお、もっと詳しい履歴、つまり「何月何日に」「何という農薬を」「何倍に薄めて」使用したか、などについては、店のものに訪ねていただければ、分るようになっています。
参考までに、福岡県における「通常の栽培法」をお教えします。おどろかないで下さいね。今から気を張っておきましょう。
それでは私たち消費者が、日常的にスーパーやその他の販売場で購入している野菜たちは、通常どのような方法で栽培したものなのでしょうか。
実はそのデーターは、県がすでに持っているのです。
なぜなら、通常栽培の約半数の農薬使用回数・化学肥料の使用量で栽培した、野菜・果物を、福岡県の定める「福岡県認証農産物(いわゆるFマーク)」に認定するため、通常の使用回数のデータ(基準)が必要になるからです。
写真は、「にぎやかな春」店内に表示してある「通常栽培における農薬の使用回数」です。基本的に、現在出荷される可能性のある野菜・果物類を表示をしています。
写真の数字が読み取れますか?「ニラ:36回」、「ナス:59回」、「キューり:56回」、「トマト:54回」などとなっています。
すごいですね。いくら残留農薬のテスト(抜き打ち)が行なわれているとはいえ、尋常ではないような気がしますね。
ここへ来て中国にその座を奪われたようだけど、それまでは「単位農地面積あたり農薬使用量」がダントツの世界一だったことが納得できるような気がしますね。
こんな数字を皆さんにお見せするのは、通常の栽培で作られた農産物や、それに従事した農家を責めるためではけっしてありません。
このような事実を、消費者が知って購入するのなら何にもかまいませんが、皆さんこんなこと知らなかったでしょう?それでは、あまりに不公平だと、私どもは考えたのです。
けっして私どもで扱っている野菜たちがいい、と言っているわけではないことを、お分かりください。
だけど、やっぱりいいこともありますよ。とうぜんお客さんは大喜びだし、農家も、できるだけ赤や黄色のシールを減らそうと、頑張り始めたのです。もともと非常に少ないのですが。それでも、です。
これで「にぎやかな春」のランクは、確実に1段上がりました(自分でつけたランクですけど)。こんなうれしいことはありませんよ。どうかいちど店をお尋ねくださいね。